AIを使った印刷営業はもはや必須の時代に!

今回は、5月22日に開催された富士フイルムグラフィックソリューションズ株式会社主催、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社協賛の「ColorImpact 2026」の講演で、株式会社オサヤマホールディングス 生成AI活用コンサルタントの古田一成氏が「生成AIで営業はここまで変わる-印刷会社がとるべきAI活用戦略」をテーマで講演した内容を紹介する。講演で古田氏は、印刷営業における生成AIの必要性、印刷会社の営業・案件管理の現場で使える実践的な活用法を事例とともに解説した。さらに、自動的にタスクをこなす「AIエージェント」や、業務に特化したスキル活用、AIセキュリティなど、最新トレンドにも触れた。

レクチャーズ・ルーム 78
㈱オサヤマホールディングス 生成AI活用コンサルタント
古田 一成 氏(講師)
古田氏は、「AIを今までに使ってこなかった事業領域で、しっかりと実装して活用していくことが求められます」と述べ、AIツールを使うことは企業にとって生存戦略になっているという。
そして、既存業務のままでAIを導入するのではなく、一旦、業務全体を組み直して、AIを前提としたワークフローを構築することが重要だと指摘する。
企業が成功するためにはデータを整備することが必要だと話す。「AIがアクセス可能な統合データと紐づけされていれば、AIはデータを読んで目的に応じて業務を遂行したり、データを要約したり、新しいフォーマットでタスクを処理したりしてくれます」。
そのため、データの整備環境が問われてくるという。「個人のパソコンに資料が保管されたままで、社内で全く共有化されていないと、AIが資料を読み込んで利活用できるものに作り変えることはできません」と、データを整備し共有化する必要があると説く。
また、「社員がAIを使いこなしていても、それが個人の知識・ノウハウに留まっていて、会社のナレッジになっていない場合があります。共有されて会社のナレッジとなるような仕組みを作っていかなければなりません」と、ナレッジマネジメントの重要性を指摘する。
さらに、「AIを使って成果を上げた社員に対しては、しっかりと評価をして待遇面で報いることが必要です」と述べ、「AI導入は単なるツールの配布ではなく、AIが最高にパフォーマンスを発揮できるよう、社内の環境を設計・整備していくことが重要です」と指摘する。
次に古田氏は、事業運営で活用する生成AI について、「企画、営業、生産管理、経理、工務などあらゆる部門で、ある程度の業務をAIで行うことができますが、重要なのは業務を構造化できるかどうかです。非効率的な業務の部分の構造を理解し、言語として生成AIに伝えていくスキルが重要になってきます。これができないと生成AIを上手く使いこなして効果を最大化することはできません。そのためには、社内でブレストしながら構造をなるべく具体的に表して、適切な言語で生成AIに伝えて解決していく環境を構築することです。PDCAを回していけば、大体の道筋をAIが導いてくれるはずです」と説く。
続いて、古田氏はAIエージェントについても言及。「AIエージェントとは、AIが自分で考えて動くツールで、外部サービスに接続し複数のタスクを自律実行します。人間がその都度指示しなくても、一連の業務を連携して完結するため、組織全体がAIと協働する仕組みへ変えていくことが重要になってきます」と話す。
今後の方向性としては、セールスフォースの例を取り上げて「セールスフォースで管理している顧客データをAIエージェントが読み込んで分析したり、営業戦略を立てたりして、セールスフォースの効力をより高める働きを行うようになっています。このように、プラットフォーム自体をAIエージェントが使っていく方向になるでしょう」と、AIエージェントの活用の方向性を示す。
「『Claude Code』のAIエージェントでは、ブラウザまで入って勝手に操作する段階まできています。ただし、セキュリティ的には非常に怖いです」と述べ、最後にセキュリティについて言及した。AIが生むリスクは外部からの攻撃だけではなく、社員から漏洩するリスクもあるとし、「情報漏洩の責任は会社にあるという考えで、AIに関するセキュリティポリシーを明文化して、全社的に周知させていく必要があります」と、AIセキュリティのルールづくりを強調した。
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