ローカル・ゼブラ企業を目指して新事業に邁進!
企画、デザイン、色校正、各種印刷の他にICT関連ビジネスまで展開し、幅広いコンテンツ制作で顧客のニーズに応えている株式会社ミヤプロ。今回取材に応えていただいたのは、同社で宮嵜佳昭社長の右腕となって、事業全般を統括している常務取締役の丸山芳紀氏である。
人材育成からDTP制作、生成AIを活用したオリジナルシステムの構築まで、オールマイティーにこなせるパーソンだ。そんな丸山常務に話を伺った

才覚を買われアルムナイ採用される
丸山常務は、大学4年生になった時に「時間があったので、何か資格でも取っておきたいと思い、DTPエキスパートを選びました。それで専門学校に通って知識を得て受験し、資格を取りました」と話す。
学生がDTPエキスパートの資格を取得するというのは、それだけ印刷に高い関心を持っていた表れである。実際、その技能を活かして高松市に本社がある印刷会社に就職した。だが、数年勤務したあと退職し、当時正社員を募集していたミヤプロに入社することになる。製版部門に配属され、フィルム出力から平台の色校正、作業指示まで、製版全般の業務を担当した。しかし、そのミヤプロも辞めることになるのだった。「当時はまだ若かった上に、DTP制作に興味があったので、その分野の仕事に就きたくて辞めました」と、退職理由を語る。
転職先では社長と反りが合わず悩んでいた時に、ミヤプロから「うちに来ないか」と声がかかった。当時、丸山常務は徳島に家を構え家族と暮らしていたが、「宮嵜社長から車とガソリンカードと携帯電話を渡すから来ないかと言っていただいたので、それなら通勤できるということで決断しました」と、紆余曲折の末、アルムナイ採用という形で再び戻ってきたのである。
宮嵜社長がこの至れり尽くせりの条件を出してでも、再度入社してほしいと考えたのは、それだけ丸山常務の能力を買っていたからだ。
「最初に入社した時から才覚があると思っていましたし、再雇用後は、会社をけん引する人材になってくれると信じていました」と、宮嵜社長は語る。実際、2024年4月に常務取締役に抜擢され、丸山常務は会社全般を統括する役割を担うことになった。
コロナ禍を契機に同社は、観光庁の案件を受注し、観光開発コンテンツの制作に注力するようになった。これは地域の活性化にも繋がるもので、既に県内4カ所のWebサイトを制作し、 THE LUXE PARTISEというブランドを立ち上げ営業を行っている。
「富裕層をターゲットにしたパーティーやブライダル分野の観光事業です。これを中核にいろいろな企業や自治体とコラボして、Web・映像コンテンツの新しい事業に取り組んでいきます。本年、ブランドを立ち上げて営業をしています」(宮嵜社長)とのことで、ロゴマークを刷新し、デジタルメディアに一層注力していく方針だ。
Web制作は宮嵜社長が各方面から案件を持ち掛けられたものを、丸山常務に渡してプロデュースし制作していくスタイルを採っているが、それが可能なのは案件をこなせる技能を持っているからである。その技能の1つがドローンで、自ら空撮し、映像コンテンツの制作である。


生成 AIを導入し業務効率化を図る
「さまざまな案件や顧客のニーズに応えるために、生成AIの活用スキルを高めました。ターゲットに刺さる付加価値の高い制作を心がけています」(丸山常務)とのことだ。
また昨年、東京からAIの専門家を招聘し、異業種企業とともに高松市内で講座を受講した。講座は十数回にわたり、生成AIの活用方法や業務改善に繋げるためのITリテラシー向上・スキルアップを目的としたもので、ノーコードツールを使用したシステム設計・構築の実習も行われた。丸山常務はすべてのプログラムを修了し、講師からも高い評価を得た。
同社が導入したAIは、クローズド環境でセキュアに利用できる対話型生成AIチャットサービス「ナレフルチャット」で、ChatGPT、Gemini、Grok、Claudeなどの最新AIモデルが利用できる。「生成AIを理解していない社員でも最適なプロンプトを自動生成し、組織全体で情報を共有しながら業務効率化が図れます」(丸山常務)とのことだ。
「いずれは生成AIとノーコードツールを活用し、要件整理からアプリ・システム構築までを伴走支援することで、外部業者に委託せずとも自社開発できるようになるコンサルティングサービスも展開していくつもりです」(宮嵜社長)とのことで、今後も積極的にAI活用ビジネスに注力していく方針だ。
さらに丸山常務は、人材育成や制作フローの見直しも重要な仕事の一つとして取り組んでいる。「限られた人員ですので、制作フローをどうするかを含め、スタッフの役割分担、仕事の振り分けは簡単ではありません。パートの女性にDTPを習得してもらおうと、私が自ら教えています」とのことだ。
「お客様の業種は幅広いですから、さまざまな企業に向けてアプローチしていく予定です。今後は地域社会の課題と経済的利益を追求するローカル・ゼブラ企業を目指します」(宮嵜社長)とのことで、その実務面で先頭に立っているのが丸山常務だ。
「元請けとなってプロデュースするビジネスを進めています。仕事のお話があれば、なんでも受注していかないと印刷だけでは先細りしますから。当社だけでできない仕事は、仲間内と組んで共同で取り組んでいきます。とにかくできると思ったものは積極的に受注し制作しています」(丸山常務)とのことだ。


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