株式会社エスケイワード■グローバルコミュニケーション支援に邁進する

「コミュニケーションで世界のあらゆる壁をなくす」ことをミッションにしている株式会社エスケイワード。「人にとって価値あるものを共に想い、共に創り、そして伝える。」をビジョンに、企業のコミュニケーションをデザイン×テクノロジーで変革する事業を展開している。加藤啓介会長に経営理念や事業内容について話を伺った。


株式会社エスケイワード

〒461-0001
名古屋市東区泉1丁目21番27号
泉ファーストスクエア9階
https://www.skword.co.jp/  

代表取締役会長
加藤 啓介氏(GC中部)

多言語コミュニケーションツールに注力

株式会社エスケイワードは2023年1月、加藤啓介社長は代表取締役会長に就任し、新たに代表取締役社長に沢田圭一氏が就いた。その理由は、今年創業60周年を迎えるにあたり新体制となって、さらなる価値を生み続ける企業へ前進するためである。
「世の中の仕組みが変わり、会社の在り方やコミュニケーションの手法も変わってきました。“器”の運営も若返りを図っていくことにし、代表取締役を2人体制にして会社運営に臨むことにしたのです」と、加藤会長は話す。
加藤会長がご尊父の後を継いで代表取締役社長になったのは1991年だった。バブルが崩壊し平成不況になった頃で、今後、社長として舵を取るに当たってグローバル化に対応する必要がある考え、翻訳業務、多言語Webサイト制作のグローバルコミュニケーション事業に主軸を置き、印刷業の枠にとらわれない新しい視点で業態変革に臨んできた。
現在は、多くの官公庁やグローバル企業のUi/UXデザインを起点としたWebサイト制作、多言語ローカライズなどのさまざまなコミュニケーションツールの開発からコンサルティング、コンテンツ制作、アプリ開発、運用管理まで請け負って躍進している。
「今でも印刷を受注していますが、デジタルコンテンツの開発・制作が売上のほとんどを占めるようになりました」という。同社の社員数は約70 名。名古屋本社に加え、都内千代田区霞が関に東京支社としてTOKYO BRANCHIを設けている。
さらに、本社にはハイブリッドイベントの会場として利用可能なスタジオ「ASOVIVA」を設けている。ここでは動画配信が行え、社内イベントだけでなく、セミナー、ミーティング、ワークショップイベントなどに利用できるように外部に貸し出しており、利用者との共創が可能な場となっている。

ダイバーシティを推進し多様性を活かす

もともとエスケイワードは多言語のコミュニケーションを強みにしており、顧客からの信頼も厚い。「単に翻訳版のWebサイトや多言語パンフレットを作るだけではグローバルビジネスとは言えません。言語や環境が変わっても制作するメディアに関する知識、それを進行していくだけのノウハウ、そして、100%ネイティブによる翻訳に徹し、しっかりと届けたい人の気持ちを伝えています」と、話す。
また、どんな依頼でも必ず専属の翻訳コーディネーターが顧客の要望をヒアリングしてプロジェクト全体を管理し、“伝わる翻訳”を実現している。
ここ3年間のコロナ禍において、インバウンドの需要は減少しているものの本格的な回復に向かっている。
この間、新たなビジネスも展開している。そのひとつが、「ASOVIVA」を配信スタジオとして活用する動画配信サービスだ。また、もともとの編集技術を活かしてのコポレートアーカイブ・サービスにも注力している。コーポレートアーカイブは、企業が所有する膨大な情報や資料を適切にデジタル化・共有化するためにどんな情報を共有していくのか、すでにデータ化されている資料をどのように整理していくのかという、ルール作りも含めたオフィス活用、リモートワーク等の新しいビジネススタイルの基本となるサービスである。また、Webアクセシビリティへの取り組みも、行政と試験的に取り組んでいる。
同社では、ミッション、ビジョン、コアバリューズ、クレドなどを分かりやすくまとめた『SK book(私たちの志)』を策定しホームページ上で公開している。「社員全員が同じ志であることが大切であり、それによって企業は存続し成長していくと思っています。お客様のベストパートナーであり続けることが私たちの信条です」と、加藤会長は話す。
それが社風や制度にも表れてダイバーシティへの関心が一段と高くなり、ダイバーシティ委員会を発足し、社員の多様性を活かした企業を目指している。「社員ひとり一人の『個』が輝き、調和を育む器であってほしいと思っていますから、ダイバーシティを推進することがとても重要だと考えています」。
その表れとして、中国、スペイン、日本の3国の社員が在籍し、また、社員の半数以上が女性で、しかも女性の育児休業の取得率は100%という高さだ。2018年に経済産業省の「はばたく中小企業・小規模事業者300社」を受賞し、2022年には「健康経営優良法人2022(中小企業法人部門)」に認定された。
加藤会長は「『人にとって価値あるものを共に想い、共に創り、そして伝える』ことをビジョンにし、ステークホルダーと共に、一歩ずつ歩んでいければと思っています」と、目指すべき将来像を話す。



多言語コミュニケーション ダイバーシティ GC中部 Fellowship