見込み客を顧客へ導くMAツールの活用を

今回は、マーケティングオートメーション(MA)ツールを開発・提供しているSATORI株式会社が6月6日に開催した「今こそ知りたい! MAツールのススメ ~マーケティングオートメーション徹底解説~」のウェビナーを紹介する。講師は同社フィールドセールス1グループ グループ長の菅沼佑貴氏。営業・マーケティング活動が日々多様化し、見込み客を増やし営業活動を効率化する手法としてMAを選ぶ企業が増えている中で、MAツールを導入するにあたって押さえておきたいMAの基礎、活用を見据えた導入・選定のポイントなどについて話をした。今後、マーケティング・営業活動を効率化させる上でMAの活用が求められてくるだろう。

レクチャーズ・ルーム 68
SATORI株式会社 フィールドセールスグループ長
菅沼 佑貴 氏(講師)
マーケティングオートメーションとは、見込み客の獲得から育成、購買促進までを一元管理し、マーケティング活動を効率化するものである。菅沼氏は「第一に考えなければならないのは、見込み客を増やしていくことです。そのためには、見込み客とタッチポイントを持ち続けて、購買意欲を醸成する必要があります」と説く。さらに、「見込み客を獲得したなら、購買意欲が十分に高まるまで適度にコミュニケーションを取り続け、見込み客が自社を選んでもらえるようにすることが重要です」と述べ、普段からコミュニケーションを図って下地づくりをしていくことの重要性を説いた。
また、購買意欲を高めるには「顧客に課題認識を強く持ってもらい、自社の商品・サービスの導入(購入)を考えてもらえるようにアプローチをしていくことが重要」と指摘。「見込み客数を増やすことが成果に繋がるわけですから、匿名の『いますぐ客』に実名を明かしてもらえるようにコミュニケーションを図っていくことが大事になります。そのためにはMAを使って展開していくことが有効です」と述べた。
菅沼氏は、新規顧客不足や商談・案件不足を解決する上で、顧客にアプローチするのにMAツールが最適であると話す。特に、新規顧客獲得では匿名客にアプローチをしなければならないとし、「個々の営業担当者の営業力に頼っている企業では、新規見込み客を獲得する仕組みができていないことが往々にしてあります。そこで新規見込み客を獲得するためには、次の2つの施策が有効です」と語る。
1つ目は「ホームページ(HP)に訪れた見込み客の行動を可視化する」。
2つ目は「商品やサービスに興味を持っていると想定される見込み客をグループ化する」。
そして、「検討度が高まって行動条件に合致した見込み客には、メッセージを送ることが大切です」という。「真剣に商品購入を検討している顧客に問い合わせをしてもらうためには、『こちらのページに移動すれば良い』という、はっきりとした導線を作ることがポイントです」と述べ、HPの右上に小さく『問い合わせ』のバナーを表示するだけでは不十分だと指摘した。
2つ目の見込み客のグループについては、「特定のページを頻繁に見ている人や、導入事例・料金表などを見ている人たちをグループ化していきます。これらを閲覧する人たちは検討度合いが高い見込み客です。これらの見込み客が訪問してきた時には、ポップアップを表示させて直接問い合わせに誘導します」と説明。また、「HPの訪問者のニーズに応じて訴求コンテンツの出し分けをして、ポップアップを使って導線を短くしてあげることがポイントです」と述べ、見込み客のニーズを察知して適切なコンテンツを提供することが大切であり、それが実現できるのがMAツールであると、菅沼氏は説いた。
さらに、MAツールの特長として、HP訪問客のオンラインでの行動を蓄積・可視化することができ、顧客ごとにいつ、何に興味があるのかを把握することができる点を挙げた。「そこでじっくりと見ているコンテンツがあれば、それをきっかけに電話やメールでコミュニケーションを図り、顧客を育成することができます」と延べ、こうした活動で商談に結び付けていくことがポイントだと語った。
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