Webサイトを主体に顧客の課題解決を支援する
企業のコアとなるコーポレートサイトを主体に、ランディングページ(LP)やECサイトなどを制作し、顧客の課題解決のための支援を行っている株式会社グラネット。Webから印刷物までトータルで顧客のニーズに応えて、今後さらなる成長を目指している。遠藤乱歩社長に事業内容について伺った。
パートナーシップを組んで事業を展開
平成元年に地元名古屋市の製版会社に就職した遠藤社長。「当初はアナログ製版に携わっていましたが、90年代に入るとMacが業界に導入され、クライアントであるデザイン会社でMacの操作を学び、その後、会社でDTP部門を立ち上げ、デジタル制作を展開していきました」。
製版会社もデジタル化とインターネットの普及が進み、印刷業界もWebやITを活用した業務が不可欠となってきた。さらに2000年以降になると、「培った製版経験を活かし、オンデマンド印刷部門や直接顧客開拓するための営業企画部門も立ち上げ、新規開拓営業を経験した後、やがて提案型の営業も経験し実績を積んできました。この過程でシステム構築やデザイン制作、マーケティング、企画力の重要性を痛感するとともに、経営にも参加し会社経営を経験したことで、経営者としての課題も共有することができるようになったことが、今の営業に活かされていると思います」と、製版会社時代を振り返る。
「IT 黎明期からベンチャー経験者である佐藤と共同経営という形で会社を設立し、今後の人材不足時代においてWebサイトが企業の中で重要な役割を果たすことから、顧客の課題解決と成長を支援するために、Webサイト制作を主商品として始めることにしたのです」。
佐藤氏はWebシステムに精通しており、サーバー管理やビジネスプランなどを担当し、遠藤社長は営業からデザイン制作やコーディングを担当しているとのことだ。
「2020年4月に会社を設立した直後から新型コロナウイルスが蔓延し始めましたが、補助金を活用してホームページ制作や通販サイト構築の需要が増えたことで、事業を続けることができました。現在は基本的に2人で会社を運営していますが、パートナーシップを重視し、デザインやコピー制作、業務管理、システム関連、印刷、写真撮影、動画制作など、さまざまな分野の専門家や企業と連携して仕事に取り組んでいます」とのことだ。
Webから紙媒体まで総合的に支援する
主な顧客は地元中小企業であるが、クライアントと直接取引しているという遠藤社長。営業は最初に経営者に会って面談し、ブランディングやマーケティングの相談、売上・販路拡大、求人採用などトータルでの提案に取り組むようにしている。「課題などについてヒアリングして、課題解決のための企画やツールを提案します。ホームページの重要性を強調し、場合によっては紙媒体やITシステムの構築まで幅広くサポートしています」とのこと。
実績は、PCの保守管理、ホームページ制作、業務システム構築、動画撮影・編集、各種印刷物、看板の制作などである。
同社はWebやITを入り口に事業展開しているが、思った以上に印刷物の需要があることに気づかされるという。「顧客はWebやSNS広告と印刷物を統一させたブランディングを求めてくることが増えています」、また「窓口を一つにしたい要望がある」とのことだ。さらに、TikTokやInstagramなどショート動画のSNS用のコンテンツ制作やネット広告なども積極的に行っている。
また、新規でECサイトを構築する企業や、既存のECサイト運営に課題や停滞を抱える企業を対象に、ECサイトの構築を支援している。現状の調査分析からコンテンツ設計、そしてリリースまで、1年にわたり顧客と共同作業を行い、サイトを構築しているという。
今後については「お客様のイメージしているものを形にできる人材を雇って組織化し、会社の規模を何倍も拡大し成長させたいです。そのために、Webサイト制作やデジタルソリューションのさらなる強化を図ることで、顧客が複数のチャンネルで展開できるようサポートし、統合されたブランド戦略を提供できるようにしていきます。また、GCJ の組合員さんたちと情報を共有し、協力し合っていければと考えています」と、成長への意欲を語った。
|