株式会社セントラルグラフィックセンター■画材から印刷までアーティストの作品を支援

株式会社セントラルグラフィックセンター、セントラル画材株式会社の2社と、セントラルアートファクトリー事業部を設置しグループ化して、「つくる人のために、つくる」を経営理念に、顧客のクリエイティブな制作をハード、ソフトの両面からサポートしている中田雅文社長。その経営方針、事業内容について話を伺った。


株式会社
セントラルグラフィックセンター

〒461-0001
愛知県名古屋市東区泉1-13-26
セントラル画材西館
https://www.central-gc.co.jp/  

代表取締役社長
中田 雅文氏(GC中部)

顧客をサポートできる人間力を養うことが大切

中田社長がご尊父の後を継いで二代目の社長になったのは、平成 26年である。大学卒業後、東京の画材店に勤めたのちに家業のセントラル画材株式会社に入社。以後、営業に従事し、実績を伸ばし地盤を強固なものにしていった。
株式会社セントラルグラフィックセンターでは、MACを中心にPCやプリンターなどの販売・管理・サポート事業を展開し、セントラル画材株式会社では油絵材料からイラスト用品、模型材料まで、厳選された商品を取り揃え、目的や用途に合わせたさまざまな道具を販売している。
また、セントラルアートファクトリーでは、キャンバスプリント制作、バナー・タペストリー制作、ポスター、特殊プリント、看板、各種パネル、カーラッピングなど多種多様な制作を展開し、顧客のニーズに応えている。これら3つの会社のグループ経営で市場を拡大している。
顧客は大学、専門学校、官公庁、放送関係、一般企業とあらゆる業界・業種に広がっており、グループを合わせた顧客数は優に1,000 社を超えており、中部地区ではナンバーワンの実績を持っている。
「弊社はおそらく国内で唯一画材の販売とデジタル印刷の両方の事業を行っている企業だと思います。そのため、全国のアーティストやデザイナーから発注や制作に関する依頼をいただきます。そんなお客様にプロとして相談に乗らせていただき、最適なアドバイスをすることを心掛けています」とのことだ。
扱っている商材が多いことから、その用途や機能を把握するだけでなく、個々の顧客に対してのサポートが重要になってくる。
「特に、セントラル画材やセントラルアートファクトリーの社員の中には自ら作品制作に打ち込んでいる人が少なくありません。そのため、アーティストと関わる中で、自らも学べることや気づきを得ることができます」と、同社の事業では商材や作品づくりを通して顧客とコミュニケーションし、情報を共有することが特に大切になる。
そして、アーティストの作品を単にデジタル印刷機で出力するのではなく、アーティストが表現したい色を確実に出せるよう取り組んでいるとのことだ。「紙とプリンターの特性を知り尽くして、高いクオリティーを実現できるようスタッフを育成しています。そして、一人ひとりがお客様に対してサポートできる人間力を養っていくことが大切になりますから、そのことを社員に日々伝えています」。

社員に権限移譲させて自主性を重んじる

同社では企業理念やビジョン、行動指針、各種方針を明記した『セントラル手帳』を作り、社員に配布している。「まずは弊社の方針を共通理念として認識し、それに従って仕事をしていくことが基盤になります。その上で一人ひとりの仕事を評価することになります。この手帳はいわばルールブックのようなものですが、上司はそのルールブックに従って、部下が仕事ができているかどうかを評価します」と、企業理念を全社員で共有することが大切だと話す。
「3ヵ月ごとに上司と部下が面談をして、部下が自分の仕事の達成について報告したり、それに対して上司が考えを話したりします。改善点があればそれについて話し合って、両者で擦り合わせをして新たな目標を決めます」と、独自の人事評価制度を設けている。
事業が多岐にわたっているからこそ、いろいろな可能性を見出すことができるのも同社の特長である。「社員が『これをやってみたい』と言えば、できるだけ後押しするようにし、ある程度裁量を与えて仕事を任せています。でも、部下の能力は相応に把握していますから、このくらいの仕事であれば活躍できるだろうという判断をして権限移譲しています」。
社員にしてみれば、可能性ややりがいを見出せる会社ということで、高いモチベーションで仕事に取り組める状況にあるといえよう。「社員には多くのやりがいを見つけてもらって働くことに楽しみを見出してもらいたいです。それで困ったことがあればいつでも相談してほしいですね」と、中田社長は社員の自主性を重んじた経営を行っている。
今後、さらに注力していこうとしているのはアーティストのサポートである。中でも、障がい者支援は社員の自主的な取り組みで始めているそうだ。
「企業のお客様の中には、障がいを持つアーティストの方々が作品で生計が成り立つように、弊社の画材を購入しデジタル印刷による作品づくりでオファーされるケースがありますが、弊社もそういった方々のお手伝いができるということで支援させてもらっています」と、障がい者が働きやすい社会づくりに貢献している。



アーティスト 画材 GC中部 Fellowship