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概要

月刊GCJ 2016年9月号

でいくチームを持たなければなりません。ゼロから立ち上げる場合は、まずは任せられる人材を雇用するか、社内で育てていかなければなりません。人材と言っても、編集者やプロデューサー的な存在と考えてください。ライティングやWebデザインなどの実務は、社内でノウハウがない場合は、外部とコラボレーションするのが良いでしょう。社内の人材はあくまでも全体を見て「顧客に最適なオウンドメディアを顧客と共に作り上げていくディレクター」であるのが望ましいです。そんな人材をいかに社内で育成していくかがポイントになります。ディレクターは、顧客と入念な打ち合わせを行い、どんなオウンドメディアを制作し発信(発刊)していくのが顧客にとって有益であるのかを、分析しなければなりませんが、案件を開拓し受注してくるのは営業部隊の役割になります。例えば、地元フィットネスクラブの集客・売上増のためのポータルサイトを開設し運営していくのであれば、まずポータルサイトの必要性をフィットネスクラブに企画提案しなければなりません。先方から話を持ち掛けられたのなら話は早いですが、印刷会社から企画提案するのであれば、顧客に必要だと思わせる動機づけが求められます。顧客は必ず「なぜ、現状のホームページだけではいけないのか」「地元商店街のPR誌に広告を出しているだけではダメなのか」という疑問をぶつけてきますから、それに的確に答えなければなりません。これを理路整然と、「AISAS(アイサス)の法則」や近年注目されている「AISCEAS(アイシーズ)の法則」に落とし込んで、顧客に現状のホームページでは集客できていないことを訴え、新たなポータルサイトで情報を発信していくことの必要性を訴えて納得させなければなりません。そして、企画したポータルサイトが、顧客のマーケティング戦略で何を担っていくのか、目的を明確にすることが重要になります。それを含めて企画を通す提案力が求められてきます。また、顧客にはポータルサイトが長期にわたって継続していくことの重要性を説くことも大事です。顧客はすぐに効果を期待しますが、オウンドメディアはファンがついて実際の売上に結び付くまで、かなりの期間を要しますから、すぐには結果が出ないことを解ってもらう必要があります。将来、印刷市場はますます厳しくなってきますから、クリエイティブでデジタルコンテンツ制作に主軸を置いたオウンドメディアの事業は、業態変革が求められている印刷業界においては、営業戦略上からも意義あるビジネスとなるでしょう。取り組んでみる価値はあると言えます。Dedicated to printing people part 23Let's do business to supportcustomer's“ owned media”.コンテンツ制作において営業戦略上からも意義あるビジネスに11 2016 September